“今も、全国の地方紙から津波の取材がひっきりなしにやってくる。こうした記者達に、必ず案内する場所が、近くの女川町立病院だという。海岸から見上げる山の上にそびえ立つ病院の一階は津波で壊され、病院玄関前の高台に駐車していた車は全て海へ持ち去られたからだ。病院の駐車場からかなり下の眼下に見える海岸。海沿いの敷地に建っていた3階建ての鉄筋コンクリートのビルが津波で押し倒されて横転しているのが見える。訪れた記者たちは絶句して息を飲む。そして、「この高さまで逃げても助からないんですか?」と驚いて帰る。この女川町立病院の惨状を見てからは、「これからは高台に住めば良い」など安易には発言もできなくなる。”